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※この教室は、繊細な神経の持ち主やうんと上手くなろうとしている方
 には絶対にお勧めできません。


  ステップ8 マイナー・コードって何?
いよいよマイナー・コードです。
だからといって、この講座のコンセプトである3本指、基本3コードを変えるつもりはありません。
いままで、いくつコードの形を覚えたかおさらいをしてみましょう。
G、C、D(D7)、A(A7)の基本4コードに、セブンス・コードが2つですね。
もし、難しいなと思ったら、少し乱暴だけど、セブンスは忘れてもいいのです。
そのかわり、マイナーコードをあと「2つ」だけ覚えてください。
そうすれば演歌だって……。演歌はともかくとして、けっこうレパートリーに拡がりがでます。
フォーク系にはマイナー・コードが入っている曲もたくさんあるんです。
ここでいうマイナーとは、メジャー(長調)曲にマイナー・コードが入っているキー
のことで、いわゆるマイナー(短調)曲のことではありません。
曲を聴いていて、あ!、これはマイナー・コードが入っている!とか、すぐインスピレーション
して、マイナーな曲はすぐ分かるものです。
なぜか?……。なぜでしょう。ちょっと変な気持ちになるからです。よく説明できませんが……。
なぜか懐かしい気分になるのです。
マイナー(短調)の曲は少し暗い(?)気分にさせたりしますが、メジャー・キーに
マイナー・コードが1小節でも入っているとメロディにひろがりがでます。

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ステップ9
 では、マイナー・コードを作ってみましょう。
マイナーコードを作るのはいたって簡単です。法則があります。音楽は何でも法則です。
その法則とは、和音(ド、ミ、ソ)のうち、「ミ」にあたる音を半音下げるだけで出来るのです。
ギターでいえば、「ミ」にあたる音のフレットを1つ左にずらすだけでいいのです。
たまに左利きのギターの人がいますが、その場合はよくわかりません。
とにかく右利きの人は対称になる音にあたる絃のフレットを左に1つずらすのです。
いままで覚えたG,C,D,Aのコードの形もこの方法で解決します。
それによって押さえずらくなるコードもありますが無視しましょう。
これから覚えるのは、どんなマイナーコードかというと「キーG」に入るマイナーコードですが、
ほんとうは明確には決まっていないと思ってください。
しかし、法則はあります。Gコードに入るマイナー・コードには、Am、 Em、 Bm、等々……
つまり理論的にはたくさんありまし、最近の曲になると私たちの法則は無いに等しいほど複雑難解に
なってきています。
ここんところも無視して、私たちが演奏しようとする曲はだいたい2つだけです。
私たちは3コード、3本指というコンセプトを想い出してください。そのコンセプトに
基づいたマイナー・コードは「キーG」には「Am」あるいは「Em」だけでいいのです。
他のマイナー・コードが入っても「3和音のミ音の半音下げ」の法則で解決してください。

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ステップ10 Fair and Tender Ladies/Down in the Willow Garden
それでは「キーG」の曲で「マイナーコード」が入る比較的ポピュラーなフォークソング
「Fair and Tender Ladies」と「Down in the Willow Garden」という曲をやってみましょう。
前者はThe Country Gentlemen(Folkways 2409)で「Little Sparrow」というタイトルで有名です。
後者はFlat and Scruggs (The Versatile Flat and Scruggs/Columbia)にあります。
コード進行は
「Fair and Tender Ladies」
--G/G G/G G/G G/G G/G G/G
D/D D/D Am/Am Am/Am G/G G/G
Am/Am Am/Am G/G
 
「Down in the Willow Garden」の進行は(waltz tempoで)
ただし、これはコードが4つ入る。といっても今まで覚えた「キーG」の3コードに
Eマイナー・コードが入るだけです。

--G G Em G G Em
G G Em G D G

(サビ省略)
サビの最初に「Cコード」が1つ入る。あとは同じ進行です。
CDなどを聴いて音をとってみてください。

(Emコード)
「E」の和音は、E、G#、Bの3つだから、1番線開放(E音)、2番線も開放(B音)、
3番線は1フレット(G#音)、4番線は2フレット(E音)、5番線は2フレット(B音)
6番線は開放(E音)となります。
これの和音「ミ」にあたる音は「G#」です。
したがって、3番線の指を1つ左へずらします。すると押さえる所がありません。だから開放ですね。
しかし、Eコードそのものは覚えなくていいのです。なぜなら、「キーE」のときには、カポタストを2フレット
にして指を「Dパターン」にすればいいのであって、余計なことは覚えない方がいいと思います。
その理由は、私たちのコンセプトからいうと「Eマイナー」コードは現在のところ、
「キーG」のときにしか必要のないものだからです。


(Amコード)
このコードも「キーG」のときに使われるマイナー・コードです。
前に学んだように、「A」の和音は、A、C#、Eの3つですね。
1番線開放(E音)、2番線は2フレット(C#音)、3番線は2フレット(A音)、
4番線は2フレット(E音)、5番線は開放(A音)、6番線も開放(E音)です。
これの和音「ミ」にあたる音は「C#」です。
したがって、3番線の指を1つ左へずらします。すると「C音」になります。
これが「Amコード」です。「Aコード」とセットで覚えておきましょう。

これとカポタストがあれば完璧です。

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ステップ11
カポタストという便利な補助器具の話をしましたが、昔、短くなった鉛筆を使えるようにするキャップの
ようなものがあった。どこの文房具屋にももうの回転式リンゴ皮むき器とか妙なものを考え出した
アメリカ人らしい発明品といえる。
この道具は、1種類のキーの曲、例えば、キーG調の時に覚えた基本3コード(G・C・
D7)だけ覚えていれば、キーが変わっても他のコードを覚えないで済む便利な道具です。
例えば、キーC調になるとコードは同じ3つでもC・F・G7になる。キーG調と比べる
とFという新しいコードが出てくる。
キーA調だとA・D・E7、AとEが新しく出てくる。
キーは、メジャー(長調)では12種類、コードも12種類、それぞれのキーに3つづつ
のコードの組み合わせで曲が成り立っている。(他のキーに出てくるコードと重複するも
のもあるが……)。
そんなにたくさんのコードを覚えなくても「キーG」コードの3つを覚えて、カポタスト
を使えば、「キーG」指の形のまま、カポタストを1フレット目に付けると「キーG#」
次のフレットで、「キーA」次々とずらしてA#、B、C、C#、7フレット目で「キー
D」までの8種類のキーの曲ができることになる。
しかし、「キーD」までやると高くなりすぎてあまり気分がよくないし、弦が短いところ
を押さえるので指に力が必要です。
カポタストは、5フレット目の「キーC」までが薦められる限界点です。

  しかし、これでは残りの3つのキー、D、E、Fの曲が弾けないことになる。
この解決には、「キーD」の3コード(D、G、A7)でやってカポタストを使えばいい。


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To Fiddle と Banjoオールドタイミー&ブルーグラスの主役

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