放談その2  まさに、運命的な出会い    00.01.01

昭和天皇がお亡くなりになり、現小渕首相が、次は“平成です”なんて言っていた頃、私はハコスカを探していました。
中古車雑誌を見たり、色んなところに頼んだりして、“上限100万で4Dr GTか、GT-X” という内容で探していました。
そんな中で、当時毎日の様に遊びに行っていた、茅ヶ崎の“ガレージ 湘南”というバイク屋さんでも中古車を扱っていたので、どっかにハコスカ無いですか? って感じで頼んでおきましたが、そうそう簡単には有りませんでした。

そんなある日、友達と雑誌に載っていた横須賀の中古屋さんに、ハコスカを見に行きました。 (ヨコスカの、ハコスカ!、、、、って別に意味は有りません、、、、言ってみたかっただけです、、、、) 数台のハコスカが有りましたが、いくら旧車と言えども、程度が良くなかったのでそのまま帰って来ました。
辻堂に戻った頃には夕方になっていたので、一緒に行ってくれた友達に豪華な夕食をご馳走しようと、茅ヶ崎の吉○屋へ行き、その帰りにガレージ 湘南に寄ってみました。

店の近くに車を止めて歩いて行くと、店の方からいつものバイクとは違う、激しくエンジンをレーシングさせる音が聞こえて来ました。 よく見ると、店の前の道に何人か固まって、ワイワイやっていました。
近づいて見ると、社長がハコスカに乗って、レーシングさせていました。 社長は私の顔を見ると、“オオッ! コイツだよ、コイツ!”っと近くにいた男性に言いました。 するとその男性が唐突に、“これ、買わない?”っと聞いて来ました。

何がなんだか分からないでいると、どうもこの男性はたま〜に部品を頼みに来る方で、この日はたまたまハコスカで部品を頼みに来たそうです。 社長もこの人がハコスカに乗っているとは知らず、私に頼まれていたので何気に聞いてみたところ、ちょうど売りたがっていたところでした。 そして社長がエンジンの具合を見ているところに、私がノコノコ現れたというわけでした。

やっと事態が飲みこめた私は、色々見せて頂きましたが、GT-Rの本物を見るのは実はこれが初めてでした。 当然S20も初めて見ましたが、“デケ〜〜”っというのが感想でした。 内装も、44年式のメーター周りは初めて見たので、“へ〜こんな内装も有るんだ?”って感じで全くのシロートさん状態でした。 実はハコスカというと、完全に46年以降のフロント周り、メーター周りのイメージしか無かったのです。 この時はとにかく、本物のGT-Rが目の前に有るというだけで、舞い上がっていたのでした。


一晩悩む
問題の金額の方は、150万円との事でした。 上限を50万円オーバーしてしまいます。 その日の夜は、50万円の工面と、自分の様な者がGT-Rなんて買っちゃっていいのだろうか? エンジン掛けの儀式とか出来るんだろうか? この儀式を失敗すると、半日はエンジンが掛からないって、本当か? GT-Rを通勤なんかに使ったらバチが当たるんじゃないか? という、マイナス方向の事ばかり考えてしまいましたが、やがて我慢を知らないO型長男の血が騒ぎ出し、こんな偶然は滅多にね〜ゾ。 イヤッ!これは偶然じゃない! 運命だ! これは神様が “これにお乗り!”っと言っているに違い無い!(無宗教のクセに、、、、、) GT-Rだよ、GT-R!! という物欲タコメーターレッドゾーン状態になり、無理やり自分を納得させる方へとグングン加速して行ったのでした。 この加速を止められる(止めてくれる)人がいなかったので、一晩中考えて、結局1回も試乗しないまま、次の日の朝、“買います!”っと電話してしまったのでした。 (無謀と言うか、恐いもの知らずと言うか、、、、でも、試乗しても、何にも分からなかったと思います (笑))

次は、50万円の工面です。
学生時代、私は単車に狂っており、この頃 XJ-400D、CB-400F、GS-750 の3台を所有していました。 いずれも、勉強もせずバイトに明け暮れて購入したバイク達で、どれも “一生売らない! 将来は床の間に飾っておく!” などど、友達にふいていました。
しかし、突然のGT-Rの出現により、あれほど売らないつもりだった、XJとヨンフォアをあっけなく手放してしまいました。 XJは、友達にいつか買い戻すからと言いつつ強引に25万で。 ヨンフォアは、ガレージ 湘南に30万で買いとってもらいました。


XJ-400D CB-400F
ハイカム、フラットキャブ、モリワキなどかなり
手を入れたバイクです。 
別の機会に詳しく紹介します。
売るんじゃなかった、、、、今だに後悔しています、、、
程度抜群だったんです。 もう一度欲しいバイクです。


オヤジを騙す
でも、まだ数十万円足りませんでした。 そこで、ローンを組む事にしたのですが、学生だった為、親に保証人になってもらわなければいけませんでした。 仕方なく、オヤジに相談して保証人になってもらいましたが、“どんなクルマを買うんだ?”と聞かれ、“スカイラインだよ。 それも便利な4Dr。 ちょっと古いけどね” っと苦しまぎれでした。 年式も聞かれましたが、とても昭和44年式とは言えず、“昭和54年式”っと、サバを読んでしまいました。 (それじゃ、ジャパンだ!)


こうして、運命的な出会いから数日後、昭和44年式 PGC-10 が私のもとにやって来ました。
ちなみに、私に売ってくれた前オーナーさんは、250万円の程度極上のPGC-10に乗り換えました。 この頃、250万円のPGC-10って言ったら極上車でした。

そんなこんなで、初めてのマイカーが、ハコスカGT-Rになってしまった私ですが、ド素人ハコスカ乗りのインプレッションは、次回です。
お楽しみに!!


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