放談その8    ぶい いこーる あい あ〜る!00.03.04

全っく突然ですが、皆さんも学生時代(これは中学でしたっけ?)に、“V=IR”っという公式を習った事が有ると思います。
私も確かに習いました。 しかし、昔からど〜も電気には興味の持てなかった私は、V=IRの意味もちゃんと理解しないまま、単なる言葉的に覚えていたのでした。(ぶい いこーる あい あ〜る!ってな具合に) しかしある日、この“V=IR”が、電気系統が弱い旧車に乗る者には、ヒジョ〜に大事な公式で有る事を思い知らされたのでした。

それはハコスカのサイドウインカーが点かなくなった事に始まりました。
早速ウインカーを外しタマを見てみましたが、切れていない様でした。 電気ド素人の私にとっては、ここでタマが切れていてくれた方がありがたかったのですが、切れていないっという事はやっかいな事でした。 “タマが切れていないって事は、もっと車体側のどこかで線が切れてるって事だよな〜〜。 どこが切れているのか調べるにはどうすんだ、、、?  オッ! テスターで測かりゃいいジャン!!”ってな具合に、素人ながらなんとかテスターを使う、というところまで思考がたどり着きました。(書いててハズカシイ、、、、) 早速テスターを買って来て測る事にしましたが、この時までテスターで何かを測ったなんて記憶は中学の実験以来ほとんど無かったのです。 当然測り方なんて分かりません。 そこで、学生時代に入り浸っていた茅ヶ崎のバイク屋、ガレージ湘南の社長に、“どっかが切れちゃったみたいなんですけど、どうやって測るんですか?”って電話したところ、“テスターで、導通見りゃいいんだヨ! テスターのレンジを “Ω” にして、当たってみろ! 繋がってりゃ、針が振り切れるからヨ〜!”ってな具合に教えてもらいました。 “そうか! 導通見りゃいいんじゃん! 導通だよ! 導通!”  早速、言われた通り “Ω”にして、まずは外したタマを見てみました。 すると、針が勢い良く左から右に振り切れます。 “オ〜〜 繋がってんジャン!”  たったこれだけで素人はテスターを極めた気になってしまうから不思議です、って言うか恐いです。 (^^;
因みにこの時点で持っていた電気的知識は、

1、クルマの車体はマイナス(グランド)になっている。
2、ウインカーには、プラスとマイナスの線が2本来ている。 (見りゃ分かるって!)
3、V=IRは、言葉として知っているけど、意味は全然知〜らない、、、、、

そこでまず、ウインカーに来ているマイナス線(グランド)が、ちゃんとボディーにおちているか調べる事にしました。 でも線は非常に汚くなっていて、どっちがプラスなのかマイナスなのか分かりませんでした。 ちゃんとした電気の知識が有ればここではテスターを直流レンジにして、12Vが来ているか調べますよね。 でも、本当にド素人だったのです。 (^^;
テスターのレンジは抵抗のまま、適当に片方の線を選んでテスターを突っ込み、もう片方をボディーに触れてみました。 (恐いもの知らずだったんです、、、、) すると、針が一瞬右側に触れ、すぐに左端に戻ってしまいました。 それっきり全然動かなくなってしまいました。 

 “アレッ? どうしちゃったの? 買ったばっかりジャン! しっかりしてくれよ!”ってな具合でしたが、全っく動く気配は無く、仕方なく分解してみると、ハコスカで見慣れた管ヒューズが入っていてあっさり切れていました。 “なんで切れんだよ〜!(素人なんです、、、、)”っと思いつつ見てみると、0.5Aって書いてあります。 こんな小さなヒューズは手持ちに無く、近所の電装屋さんに行って分けてもらいました。 家に帰って再度挑戦しましたが、また切れてしまいました。 “オイッ! このテスター不良なんじゃね〜か!!” (出た! 逆恨みモード全開!) なんて思いつつ完全にいやになった私は、この日の作業は中止して次の日に会社の課長に聞いてみました。

  “昨日、ウインカーの修理しようと思ってテスターで導通測ったんですけど、何度やってもテスターのヒューズが切れちゃうんですよ〜〜”

  “切れる? バッテリーのプラスターミナル外したか?”

  “いいえ。 繋いだまま測りました!”

課長しばし、無言、、、、、、

  “お前、よく会社入れたな! V=IRって知ってるか?” (会社は電気関係のお仕事です、、、、)

  “言葉だけは知ってます、、、、” (言葉じゃね〜って!)

  “お前は、プラスとボディーのマイナスを繋いだんだよ!”

  “エ〜〜!” (エ〜じゃね〜ヨ!)

この後、何年振りかで、V=IRの授業を受けさせて頂きました。 課長にマンツーマンで、、、(^^;
V=IRを、V/R=I って変換すると、Vが12Vになって、Rはプラスとマイナスをショートさせてるんだから抵抗値は限りなくゼロになります。 すると I はめちゃくちゃ大きくなります。(無限大) だから、たかが0.5Aのヒューズなんてヒトタマリも無いんですネ〜。
課長は呆れていましたが、身にしみて “V=IR” の偉大さが分かりました! これぞ生きたお勉強です!

これ以降は、テスターが使える様になったのが嬉しくて色々測りました。 直流レンジでウインカーの点滅に合わせて針がピックンピックン動いた時は感動しました。

この時買ったテスターは今でもハコスカに乗っけてます。 ヒューズは無事です。 (笑)
クラブのメンバーのトラブルとか、自分のちょっとしたトラブルとか、結構役にたってます。



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