エンド・ファーム

F高OB猿田画伯作
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御厨の耕人

・耕し人はなぜか稲にこだわる

 アジアには、世界人口の約60-70%が暮らすと言われています。1960年代にはアジアの飢えが特に深刻で、シニア世代の方は覚えておられると思いますが、国際稲研究所(IRRI)開発の品種が増収に貢献し、飢えの解消に一役買った「緑の革命」と呼ばれる時代がありました。狭い土地に密集するアジア人口を支えてきたのは、稲だからこそと言っても過言ではないと思ってます。理由はいくつかありますが、湿潤なアジアの気候に合っている稲であるのみならず、水田の稲は連作が効く作物であるという事が大きな理由の一つです。毎年同じ土地に同じ穀物が栽培できるという事はすごい事です。エンド・ファームでは、耕し人が長年稲の研究に従事してきたこともあり、アジアの米に特別の思いを持って稲作に取り組んでいます。

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・今の技術で、できうる最善を尽くして

 小規模経営にはよくありますが、付加価値をつけて少しでも高く販売しようと、無農薬とか有機栽培をやる例があります。エンド・ファームでは普通に作って、当たり前においしく、適度な値段での販売を目標としております。全農・農協や中間卸の方々に支払う手数料を減らして、皆様にも割安感があり、農家の実入りをなるべく増やしたい気持ちです。
 主食のコメは安いに越したことはありません。世界にはまだまだ多くの人々が飢えに直面しています。世界人口を飢えなくカバーするには、現状許される最善の技術でなるべく安く生産すべきです。耕人としては、高い生産物を購入できる富裕層ではなく、なにげなくおいしい米を食べて下さる皆様と長いお付き合いをしたいと考えております。

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・足ることを知るスローライフと無理のない自給自足

半農半X(こんな本がありました)の暮らしの中で、農産物(米)を生産したいと思ってます。少なくとも、無理なく自分たちが楽しくありたいと思っています。生まれ故郷である仁科の里で親2名を看取りました。スローライフの中で行う自営農業だからこそできたと自負しています。親が幸せだったかどうかは知る由もありませんが、私たちはまちがいなく幸せでした。

参考文献
 半農半Xという生き方(2014) 塩見直紀 ちくま文庫
 減速して自由に生きる ダウンシフターズ(2014)高坂勝 ちくま文庫

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・農と老の共存ー安心して徘徊できる限界集落

 都会では認知症の老人が安心して徘徊できません。安心して徘徊できればいいなと、自身の今後を想像して、そんな農村の夢を見ています。父親がレビー小体型認知症だったので、地元消防団に探してもらったこともあります。交通量は少ないし、田んぼが多いので、徘徊自由ならいいですね。しかし、用水路もあったりして、現実には危険もいっぱいあります。

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・小規模農家の勧め

 政府は大規模化によって、農産物の販売単価を安くできると考えているようですが、大規模に農業を営もうとしている米主体の農業法人を見ますと、規模拡大に伴いさらなる大型機械と大きい人件費の導入で、経済的な余力が出る程安い単価になっているようには見受けられません。アメリカやオーストラリアなどの大規模農業経営は、100エーカー単位です(日本とは比べようもない大きさです)。それでも大規模農業国の政府は農業に補助金を出しています。
 日本では、大型機械の能力が費用対効果という面でアンバランスです。家族で小規模経営をすると、小型機械ですむ分機械代が安くなるかもしれません。加えて、販売金額が1千万円に満たないでしょうから、消費税を皆様から頂かなくてもよい経営ができます。一考を要するポイントだと思っております。
 小型機械での生産は少ないCO2排出ですみます。環境という観点でも、見直すべき点が多々あります。
 エンド・ファームはアジア流の小規模農家でありたいと考えています。

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